📚若い頃好きだった森瑤子さん。
山田詠美さん、向田邦子さん、林真理子さんなど女流作家の
本が好きでした。村上春樹・龍さんも読んでたけど、
海外だったらサガンやデュラス。
急に懐かしくなって思い出し(私も歳取ったなぁ)、
調べてみたら2019年に島崎今日子氏の「森瑤子の帽子」という
彼女に関する本が出ていたのでKindleで買って読みました。
今日はその本の感想。
山田詠美さんは今もご健在で懐かしかった。
いろいろ読んだなー。
本は、娘さんたちや当時の秘書ドリーさん、
夫のアイヴァンさんなど彼女とゆかりがあった人たちの証言で
評伝のようになっています。
幻冬舎の見城徹さんまで知り合いだったのかとか、
幻冬舎って名前は五木寛之氏が付けたんだ、
角川からお金を前借りしてたのかとか新発見もありました。
3年で7千万返したのもすごい。
あの頃は感じなかったこととしては、
夫のアイヴァンさんがかわいそう・・だと
感じたこと。
ヨーロッパ人あるあるなのに。
森さんの元婚約者でエディトリアルデザイナーの第一人者
亀海昌次さん(故人)との結婚後も続くアイコンタクトとかも、
いくら仕事絡みとはいえ、夫が見てて辛いのはよく伝わってきました。
だって、夫は一般人なのに、森瑤子さんの周りにいる取り巻きは
一流の人ばっかり。
逆の立場だったら引け目感じますよ、やっぱり。
自分は何者でもないって。
しかも日本は異国ですからね、彼にとっては。
母国とはやっぱり勝手が違う。私もそう。
文中にアイヴァンさんが、
🇬🇧英語の表現で「結婚11年目の危機」というのがある
とゆう箇所があるのだけど、
🇫🇷フランスだと「結婚7年目の危機」と言います、笑
国によって年数違うんだなと面白かった。
たくさん出てくる画家や音楽家たちの名前も、
ググりながら読み進めました。
でも、森さんの周りには一流の業界人たちが集まってくるのも
これまた事実で。才能のある魅力がある人だったんだろうなあと。
目鼻立ちよりも才能やチャーミングは人を惹きつけますしね。
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思うにヨーロッパと日本では夫婦感、家族感が全く違います。
日本では夫と妻が別々に旅行したり、単身赴任も珍しくないけど、
ヨーロッパでは夫婦はいつも一緒に行動するのが基本で、
別々に行動し始めたら、そのカップルは別れる、
離婚することが多いです。
妻や夫の誕生日を忘れるとか、祝わないとかもありえない。
子供よりも先にまず夫婦という考えの人も多いです。
そうゆうのが嫌な人はそもそも結婚しない人も多いですね。
(フランスの若い人たちは、結婚よりもコンパニオン(パートナー)
で、子供がいても正式な結婚はしてない人は多く、
子供は父の方の姓が圧倒的。
「パックス」とかの法整備もあるのでコンパニオンに
なりやすい土壌はありますが・・)
いつ別れてもいいように女性の80%が働いてますしね。
あと日本人の森さんがいくら家族のためとはいえ、
忙しすぎるのも気になりました。
やっぱり日本人は働き過ぎ。
お金が多少減ったとしても、
ヨーロッパ人なら家族との時間の方を絶対選ぶ。
そうゆう価値観とかが違っていたのかなーと。
やっぱりキリスト教の影響は大きい。
森さんも日本ではなく、イギリスに住んでいたらまた
違った道徳観、価値観になっていたんだろうか。
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でも最終的には最期は夫と一緒にいて、
病気が気づかせてくれた感もあったけど
夫とハッピーなエンディングでよかったです。
やっぱり夫婦のことは夫婦にしか分からない。
アイヴァンさんは再婚されたようですが、
今も彼が住む与論島のお家の一角にお墓があって、
カフェもやってるそうで、そばでよかったですね。
3人の娘さんたちも素敵に育っていて。
(三女のナオミさんは私と同じ歳)
🙏52歳で逝ってしまった森瑤子さん・・・
私の母は48歳で逝ったので、
若くして死んでしまったことだけは一緒。